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2009年07月18日

Kindergeld

前回からの宿題になっていました「Kindergeld」のお話。

Kindergeldと言うのは、ドイツの育児助成制度。「児童手当」とでも訳しましょうか。
子供が居る家庭がFamilienkasseに申請すると、月に164ユーロが補助されます。
これ、実際に毎月現金が自分の講座に振り込まれるんですよ。

ほら!そこの「ドイツっていいなーっ!」って思ったアナタ!

この制度の仕組みを知ったら、「なぁ〜んだ」ってなっちゃいますよ(笑
しかもコレ、駐在員にとってはまた微妙なところを突いてくるんですよね〜。

倫理的に・・・・・・。

まあ、どこが微妙かって言うと、、、ホントに微妙なので、一応「続きを読む」以降で。


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そう言えば先日、王子をベビーカーから落っことしそうになりました。
チャイルドシートをそのままベビーカーに載せられるタイプのやつで、階段を下りようとしたとき。
寝かせるタイプと違って、アレは最初から傾いているので、更に傾けたりすると超危険!
みなさんもお気をつけ下さい。

ま、ちゃんとシートベルトしとけって話ですが(笑
 
 

Kindergeldのお話ですが、その前に駐在員の給与の仕組みを簡単に。

普通、駐在員の給与はネット保証、つまり先に税引き後の金額が決められます。
所得税やら何やらは、後で会社が勝手に払っておいてくれるシステムというわけですね。

こう書くと、駐在員は税金を自分で払ってないと思われそうですが、、、まあ、それは大きな誤解。
受取金額を先に決めておいてから税額等を計算するという、単なる計算順序だけの違いです。
これは、辞令一つで世界中どこへ飛ばされるか分からない僕らが、行った先の税制の違いで
得したり損したりしないようにっていう計算システムなんですね。

っと、これを踏まえた上で、、、

Kindergeldとは、ドイツのFamilienkasseから支払われる育児補助の一種。
Familienkasseに申請すると、子供一人だと月に164ユーロが振り込まれます。
この制度のこの部分だけに着目すると、なんだか補助金っぽい雰囲気ですよね?

でも、、、
実はKindergeldは、所得税の扶養控除とトレードオフ(二律背反)の関係にあるのです!

扶養控除というのは、ある一定金額を所得から控除(減額)して所得税を少なくする制度。
日本でも子供が居ると所得税が少なくなるはずで、このシステムはかなり世界共通です。

ただし、実はこの扶養控除には大きな弱点があります。

この扶養控除は対象になる所得を減額させることによる、あくまでも「所得税の控除」。
つまり、元々の所得がある一定以上低い場合、そこから更に所得を減額させても
所得税の金額にはあまり変化がありません。

ってことは、本来最も補助を受けるべき低所得者層には、メリットが少ないってことに。

で、生まれたのがこのKindergeldの制度。
所得のレベルに関係なく、一律で補助を出してしまうというわけですね。非常に合理的。
ちなみに、一定以上の所得がある場合は扶養控除の方が有利になります。
そして、それは確定申告の際に、税務署がちゃんと計算して有利な方にしてくれるので安心安心。

さて、そろそろひとつの矛盾に気付いた人も?

そうなんです。考え方を変えると、Kindergeldというのはまるっきり所得税の還付の一種。
一方で、駐在員の給料は税引き後の金額が決められて、所得税は会社が払います。

・・・・・・・・・・・・ね?微妙でしょ?

「これはルール違反でしょ?所得税の減額ならその部分は会社に」って考え方は、確かに正しい。
でも「子供が居れば日本でも受けられるはずのメリットが受けられないのは不公平」ってのも、また正論。
悩ましいですねぇ。

え?僕はどうしてるかって?僕は、ちゃっかり受け取ってますよ〜!

だって、、、こんなマニアックな制度、日本の本社の人が知るわけないし(笑
ドイツに駐在して実際にKindergeldを受け取ってる人だって、知らない人もいるんじゃないかな???


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と言うわけで、2回に渡ってお送りした「バートさんの意外な一面」シリーズ。
調子に乗って、かなりマニアックなところまで突っ込んでしまいました。

さて、phary先生、東風先生、今回のレポートの評価は???(笑
 
 

posted by バート at 16:37| Comment(18) | TrackBack(0) | 日々雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
へぇぇ、そうなっていたんですかぁ。
いや、Kindergeldは、WMの映画でLehmannがMerkel首相に「いや、ボクもドイツに帰った時、Kindergeldとかあるから、それについて聞きたい」とか発言していたのが、えらく印象に残っていますよ。あんたにはKindergeldなんていらんでしょうが、と思ったなぁ。
Elterngeldというのはバートさん達にはでないんですか?あ、あれは、二人とも仕事をしていて、という場合でしたっけ。
Posted by 虎ママ at 2009年07月19日 04:02
子供も連れもいないけど、いいなぁって思った。
Posted by さちと at 2009年07月19日 17:16
→ 虎ママさん
そうなっていたんですよぉ〜。
ま、と言うわけで、Lehmannには全くメリットはありませんな、虎ママさんの言うとおり!(笑

Elterngeldは、育児のために仕事を休む人の為の手当なので、通常は駐在員には無関係です。
理由は、奥さんに労働許可が下りてないからなんですけど、、、
実は女王様は労働許可を持っていまして、貰える可能性が発覚しました!
書類捨ててなければ、チャレンジしてみようかと密かに画策中です。
こちらは最後の給料の6割ほどなんですが、労働実績のない女王様の場合は最低額。
それでも月に300ユーロが一年分ですからね。チャレンジする価値ありです!!

でも、要らないと思って、必要書類を捨てた可能性大・・・・・・(泣
Posted by バート at 2009年07月19日 20:55
→ さちとさん
これは日本でも導入すべき制度だと思いますよ!
特に不況だの派遣切りだのと不安定な世の中なら特に。
子供を育てるには、やっぱりお金がかかりますからね〜。
そこに負担をかけちゃいけませんね。
Posted by バート at 2009年07月19日 20:57
書類、ありましたか?女王様、労働許可、とれたんですねー。駐在の家族では珍しいのかな。むかしD市で駐在していた友達、オクサンが仕事しちゃいけないから日本での給料より多い、とか言っていました。。。

ずれちゃうんですけど、サッカーの選手とかって、税金や保険、年金、どういうシステムなんでしょうね。惨めまでとはいかなくても、「あの人は今」記事とかを見ると、けっこう、苦労している人々もいるみたいですよね。
Posted by 虎ママ at 2009年07月19日 22:46
詳細なレポートをありがとうございました。このこと知りたがっている邦人がいらっしゃるんじゃないかな・・・。扶養控除と育児補助と両方を貰うかどうかは個人の価値観が問われるところですが、そういう可能性があり、それを手続きを踏んでもらう、というのも一つの判断だろうと思います。
成績は「1」でこのクラスは修了というところでしょうか。
日本でも、次代の政権を狙っているM党が「子ども手当」を出そうと言ってます。しかし、子ナシ夫婦が負担になる計算なのだそうで・・・。定額給付金も、独身や子ナシ有職者にとっては「低額」給付金。納税者より子供のほうがもらえるってシステム、どんだけ政府は独身・子ナシから反感を買っているのかわかっているのかなあ・・・。
社会福祉っていうのは本当に難しいですね。
Posted by 東風 at 2009年07月20日 12:26
追記:日本は、一定の年齢になるまで医療費がタダになるなど、子供手当とは違いますが、以前に比べるとずっと地方自治体ががんばっているように思います。
Posted by 東風 at 2009年07月20日 13:12
事務処理がダメダメはボクは、2回読んでもイマイチ理解できませんでした(泣)。
こういう時、「自分って頭悪いなぁ」と痛切に感じる時です。。

どこの国もややこしいんですねぇ。
医療費とか、前も少し書いた年金とかになるともっとややこしい話になりそうですね。解説は不要です(笑)。

この手の情報を専門に扱うBlogにしたら、皆さん、助かる?んじゃないですかね。
ボクは海外転勤は基本、無いんですが・・。

Posted by sora at 2009年07月20日 19:40
→ 虎ママさん
書類はありましたよ!でも、まだ貰えるかどうかは調べていません。
意外と忙しくて・・・・・・。

労働許可を取るのは難しいです。駐在員には。
女王様はホントに稀なケースですね。
結構、いろんなところに交渉しましたからね〜。
まあ、いろんな手続きを自分でしない駐在員には絶対に無理でしょうね(笑

スポーツ選手も同じシステムだと思いますよ。
ただ、短期間に高額な収入があるので、年収と税金って意味では不利かも?
それより、贅沢に慣れちゃって収入が減っても生活レベルを落とせない方が問題では?(笑
Posted by バート at 2009年07月22日 15:26
<いろんな手続きを自分でしない>在独ン年のぐーたらママです。
すべてのドイツ側の手続きはだんな君任せ。だからいざというとき(だんな君にナンにかあった時)路頭に迷うこと必至です。(←お役所関係の書類が家の中のどこにあるかさえ知らない人。でも、心のどこかで「子供が大きくなったから、いざとなったら子供に頼めばいいや。」と思っている。)
Kindergeldについてだってバートさんのレポート読んでで「へー、そーなんだー!」と感心したくらいです。
Posted by phary at 2009年07月23日 06:08
今思い出しいました。
その昔、おねえちゃんが赤ちゃん時代にお友達だった駐在員夫人が
「Kindergeldだなんて、月にたった50マルク(当時)もらったってねぇ。」
っておっしゃたんです。
その頃から切り詰め生活をしていた私、心の中で「たった50マルク?貴重な50マルクじゃない。この人がいらないって言うんだったらその分うちにくれないかなぁ、、、、。」とサモシイことを考えました。
あの頃から考えるとKindergeldもたくさんもらえるようになりましたね。今の駐在さんは「たった164ユーロ」って言うかしら?
Posted by phary at 2009年07月23日 06:16
→ 東風さん
お返事が遅れ遅れですみません(涙

>扶養控除と育児補助と両方を貰うかどうかは
説明下手でこれまたすみません(涙
扶養控除と育児補助を両方貰うという選択肢はありません。
文中での選択肢は扶養控除を選択するとメリットは会社が得て、
育児補助を選択するとメリットは個人が得るという矛盾でした。
もうちょっと作文を修行します。。。

子供が出来たからこう考えるわけではありませんが、、、例えば年金システムとか。

僕が払った年金は今受け取っていらっしゃる方に払われています。
たぶん僕が受け取るときには、自分の子供じゃなくて知らない誰かが払ってくれるはず。
きっと東風さんも同じですよね。
あ、もちろん払ったから貰う権利があるとかの話じゃなくて、制度の維持の問題で。

そういう意味では、子供を育てている人は、自腹を切って、子供がいない人を含めた
全ての次の年金受給者を支えてくれる「年金の払い手」を育てているわけですよ。
極論かも知れませんが。

だからもし「こども手当」で少しでも「経済的理由で」子供を産むのを止める人が減るなら、
僕は悪くない制度だと思いますよ。
そうじゃないと、僕は年金払うだけで受け取れなくなっちゃうから(笑

うん、反感はごもっともですが、きっと社会保障ってそういうものだと思います。
「情けは人のためならず」的な。。。
Posted by バート at 2009年07月23日 14:03
私自身は「こども手当」で子供の数が増えるかどうかは甚だ不明に思いますが、可能性にかけるというのはわからなくもないです。それに、私は別に家計簿もつけないから、さらに数万円の減収になっても「へえ、そうだったんだ」と、いや、気付きもしないかも(笑)。
ちなみにこの数年、私は職場の方針で減収になっています。院中の老親がいる同僚いわく「(日本で)親に1ヶ月かかる額」分の減収です。もっと大変な業種にいる知人たちの酔っ払いながらのぼやきを聞くと、やっぱり「今を生きる」うえでの不公平感が増大しちゃうのも仕方ないかも?と。理念よりも現実、という人が予想以上に私のまわりにいた、ということに、ちょっとびっくりしてます。でも、だからって、対案があるわけではないのですが(笑)。

ま、低額給付金については、一律でよかったかな、とは思います。昔の一時金は、子供と老人にしかもらえなかったから、それに比べれば私達ももらえるだけマシ?といったら、職場のお兄さんに「おまえ、ツクヅク暢気なヤツだな」と呆れられました。あはは。

そうそう、バートさん、いまのニホンでは「情けは・・・」は別の意味になってますから、ご注意を!
Posted by 東風 at 2009年07月24日 06:27
→ 東風さん
へぇー、日本は子供の医療費がタダなんですか?
そりゃ頑張ってますね。
なんせ、子育ては何かとお金が掛かりますからねぇ・・・・・・(泣
Posted by バート at 2009年07月29日 20:54
→ soraさん
あれ?soraさんは事務系のお仕事だとばっかり思っていました。管理系と言うか。
確かにややこしいですよね(笑

医療費に関しては、僕はプライベートの保険に入っているので、原則すべてが保険対象。
パブリックの保険だと、、、まあ、大変です。
欧米は基本的に、医療もお金次第なところがありますからねぇ。
年金は、日独社会保障協定に関してなら、近いうちに書くかも?気が向いたらですが。

うん、確かにこの手の情報は需要があるかも知れませんね。
でもここは「近況報告ブログ」なので。。。
ま、リクエストにお答えする程度にしておきますね(笑
Posted by バート at 2009年07月29日 21:03
→ pharyさん
旦那さんがドイツ人だと、仕組みも知っているし語学的にも問題なくて良いですね!
そりゃ〜、なんにもしなくて良いと思いますよ(笑

実は、日系企業の中には、それ専門の秘書が居て手続きは全部やってくれる会社もあるんです。
いや、大手のほとんどはそうかも?
その分、個人で何か工夫とかは難しいでしょうが。
ま、本音を言えば、それでも手続き全部やってくれるなら任せたいってところですけどね(笑
Posted by バート at 2009年07月29日 22:32
→ pharyさん
>「Kindergeldだなんて、月にたった50マルク(当時)もらったってねぇ。」
なんて、僕が言うと思います?
確かに、中には勘違いしちゃってる駐在員の奥様もいらっしゃるようですが。
そういう人達のこと、僕らは「なんちゃってマダム」と呼んでいます(笑

ま、駐在員の給与が日本に居る時より高いの事実ですが、得か損かと言えば、たぶん「損」。
その辺については、またいつか書くと思います。本社の人には是非読んでほしい!!
、、、本当に本社の人にバレたら、ブログは止めちゃうわけですが(笑
Posted by バート at 2009年07月29日 22:41
→ 東風さん
僕らはそれでも定額給付金がもらえなかった人達なんですが・・・・・・(涙

まあ、それはそれとして。職場の方針で減収はツライですね。
僕の会社でも一時的に会社をクローズしたり、ボーナスが相当下がったりで、大変ですよ。
でも、数万円収入が減っても気付かないレベルってのは羨ましいです。
駐在員の奥さんは基本働けないので、家計収入は多くないんです。
今より収入減ったら・・・・・・、かなり苦しい・・・・・・(涙

「情けは人の・・・・・・」って、その人の為にならないって誤用が正式になっちゃったとか?
いやいやいやいや、、、え???(笑
Posted by バート at 2009年07月29日 22:48
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